母が、お盆に庭の隅にひっそり1本はえていた草をさして
『あれは、薬草だ。名前なんだっけ・・』

『オトギリソウだ。』
その時、オトギリソウを調べてみると
なんでも、薬効あらかたなこの名前には由来があり
「平安時代(794年-1185年/1192年頃と言われています。)に晴頼(せいらい)という鷹匠(たかしょう)がいました。薬草を用いて鷹の傷を治すことで有名でしたが薬草の名は秘密にして決して口外しませんでした。ある日、人のよい弟がその薬草の名を他人に漏らしてしまいました。これを知って晴頼(せいらい)は怒って、弟を切ってしまいました。」
とのこと。
漢字では弟切草となります。
彼岸に田舎に行くと
家の周りのあちこちにオトギリソウが芽を出していました。
どこから、来てどのようにして増えているのか。その言い伝えの
恐ろしさとは裏腹の
かれんな、風にそよぐ薬草です。
けれども、情報を漏らさないことの厳しさや
情報操作への処罰は、1,000年の昔から変わらないということだなぁとしみじみ思いました。
今の時代も、命がけです。
秘密保全法・・・を、考える時
オトギリソウで命を落とした弟を思い出して下さい。
とはいえ、私は来年は増えているであろう
このオトギリソウ、摘んで干して・・と
そちらにわくわくです。
今年と変わらない来年がまた来ることが
人類にとって一番の幸せと思える
厳しい夏の終わりの薬草ネタでした。